2014年3月7日金曜日

怖いわけではない。怖くはないのだけど。

まただ。
また、遭遇してしまった。

なんでだろう・・・。

神社めぐりや、地域の説話を求めて歩き回っていると、たまに遭遇してしまう。

いわゆる、怖い系の話-・・・に。


これは仕方のないことかもしれない。神社とかは日常を逸脱した場所だし。
元外交官で神学に詳しい佐藤優さんも、近代以前の人たちにとって夢で見たことと現実に起こっていることとの間には差異がない、と言っている。
(イエス・キリストが)復活したというのは、実はそんなに異常な現象ではありません。なぜならば、近代より前の人たちの世界像というのは、日本でもヨーロッパでも中東でも同じで、哲学でいうところの素朴実在論の立場にたっているからです。すなわち、夢で見たこと、坐禅をしているときに体験したことと、現実に起こっていることとの間に差異がない。権利的に同格なんです。
サバイバル宗教論 (文春新書)

であれば、説話なんかは強いイメージのものが残りやすいわけで、ならば怖い系の話なんてのは相当強烈なイメージだろうから、極めて生存競争に強いだろうと想像できる。


前にも「鳥越神社と平将門伝説」で書いたが、私はこの手の話は嫌いではないが、どうしても信じきれないので、対処に困る。この手の話は一応、尊重しているので、禁忌をおかすことはできないし、かといって、簡単にスルーするのも納得できない。で、散々迷った挙句、太古の昔から伝承されてきた先人たちの智慧に従うことにする。すなわち、「触らぬ神に祟りなし」。

だって、例えば“近づいたら死ぬ”であったとしたら、もしかしたら有毒ガス発生地なのかもしれないし・・・。

4 件のコメント:

  1. ほんのり梅酒2014年3月8日 7:58

    そういえば、インディアンの聖地とされているところがあって、近づくと死が訪れるという言い伝えがある場所を調べたらウラン鉱床があったということを聞いたことがあります。昔の人は原因不明の不幸があるとその時や場所などに禁忌をを設けて災難を避けようとしたのでしょうね。逆もまたそうですね。流し雛とかお食い初めとか。そういうことを基にした言い伝えは無数にあるのでその真相を探れば何冊か本が出来そうですね。ちょっと違いますが、赤山陣屋の竜神伝説。あれは隕石の落下ではないかとにらんでいます。春の暖かい日、舟遊びをしている姫に落雷が直撃し、逆巻く沼の水から竜が天に昇って行った。姫は行方不明になった。というお話ですが。落雷ではなく隕石が沼に落ちたか何かが爆発したと考えればあり得る現象だと思うんですよね。しかしあまりに異常な現象だったために竜神伝説が作られたと。ちなみに春雷は高い空でごろごろなるのであって落雷はしないらしいので。それに源長寺には伊奈家頌徳碑の隣に聖観音の石仏があるのですが万治2年2月5日、雲晴院殿叡誉妙喜大娘と彫られています。万治2年は1659年。2月5日はグレゴリオ暦で3月27日だそうです。しかし裏にはこの石仏は延享元年1744に伊奈忠逵、忠辰の親子が造立したと彫られています。なぜ85年も経って造られたのか?その頃陣屋北の沼が干上がったか水位が下がってそれらしき人骨が出てきたのではないかと思っています。そこで2人は竜神伝説は本当だったのかもしれないと思い。あらためて供養したのではないか?というのが僕の想像です。お姫さまは死亡扱いではなかったのでお墓が建てられてなく、そのかわり二の丸の竹藪に水神様として小さな祠に祀られていたのではないでしょうか。興味が尽きないですね。

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  2. 雲晴院殿叡誉妙喜大娘ですか・・・。

    もし隕石だったら、竜以外に思えないでしょうね。隕石、竜巻、ダウンバーストなど日常では見られない現象が竜などに仮託されたのかも。

    ちょうど今回のブログで紹介した本に書かれていたのですが、佐藤氏曰く「神話は科学によって拒否するものではなく、神話は解釈するものだ」と。

    ところで、赤山の山王沼には藤田某が蛇を切り捨てた話が残っていますが、姫の話と藤田氏の話の、時系列が気になります・・・。

    <ある夜、この沼で藤田某が釣りをしていると、水面に小さい蛇があらわれた。その蛇は釣り糸の浮きにじゃれついていたが、しばらくすると糸から竿をつたい、やがて竿を持つ親指をなめ始めた。薄気味悪く思った藤田某は小刀を抜き、蛇を切り捨てたところ、蛇は水中に沈んで消えた。翌朝、沼に行ってみると、沼の水は赤く染まり、水面には死んだ大蛇が浮かんでいた。大蛇を引き上げて切り刻むと、馬三頭分もの荷になり、馬を引いて登った坂が竜三駄坂で、いつの間にか十三段坂と呼ばれるようになった。後日、ある男が大蛇の頭蓋骨を貰い受け祀ったのが、安行領家の弁財天である。>(存在証明http://karada-sign.cocolog-nifty.com/id/2012/12/post-f287.html)

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    1. ほんのり梅酒2014年3月10日 17:57

      お姫さまの話の中にも白蛇が出てきて、それが水神として祀られたとありますから、藤田某の蛇はそのことが元になってる気がします。藤田の沼と姫の沼は同じ沼で龍神事件から時を経て藤田の大蛇騒動があったのでしょう。ところで十三駄坂というのはどこにあるのでしょう?しかしこの話も謎ですね。何の示唆するところがない。姫の話は極めて超常的な行方不明事件があったということを示唆した伝説です。また、見沼の竜神伝説は見沼干拓の反対運動が道理ではなく情緒的なものだったということを示唆しています。藤田の話は何が言いたかったのでしょうか?本当にアナコンダのような大蛇がいたのでしょうか?意図がわからない分かえって謎が深い気がします。興禅院の弁財天に行って何か手がかりがないか見に行きたくなりました。

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    2. 十三駄坂、私も場所が気になります。地元の人のなかに、知っている人いるのかな?表には出てこない場合でも、口伝えで残っている可能性もありますよね。真実かどうかは別として。ここでは書きませんが、稚児桜の桜の木のあった場所も「あのあたりだ」という話を、もう亡くなった方からですが、聞いたことがあります。それが真実がどうかはわかりませんが・・・。

      想像を超えるような大蛇というのは、案外いたかもしれませんね。チラホラと、大蛇だの、大亀だのという話が残っていたりしますから。今ほど乱獲もされないでしょうし、長く生き残っちゃって沼の主的になっちゃうケースもあるかもしれませんね。
      生物の大きさには酸素濃度が関係するという話も聞いたことがありますが・・・。

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