2014年2月25日火曜日

巨大地震で生き延びる-土地の過去を知る方法

災害というのは、場所が重要なんだと思う。

その災害が発生したときに、どの場所にいるのか。それ次第で被害の程度というか、その後の運命までも変わってしまう。


台風や津波の時に海岸にいれば危険なことこの上ないし、山火事の時に風下にいれば火の手に追われる。
場所が大切。当たり前といえば、当たり前。


であれば、当然、地震の場合でも“場所”というのが重要なファクターになる。この前もブログで書いたけど、最近地震が多いのでちょっと心配になってきた。
最近地震が多いけれど、とうとう大ナマズが動きだしましたか?

ということで、 地震 + 場所 という事について考えてみたい。


少し前に池上彰さんの番組で、地震をテーマにした特番がやっていました。その中で“場所”についても触れられていて、例えばほとんど隣近所といっても差し支えのない、旧赤坂プリンスと赤坂見附で、地震の震度が大きく異なっていた。台地にある赤プリの震度より、低地にある赤坂見附の方が震度が1くらい大きかった(うろ覚え)。

この違いというのは、その土地が水分を含んでいるかによって現れるという。

たとえば、赤坂見附の低地の部分は、近くに「溜池山王」という駅名があることからわかるように、江戸時代には溜池だったのだ。江戸時代は河川が発達していた・・・というか、かつて関東の低地には深く海・川が食い込んでいた。なので、水分豊富な土地であるのは当たり前というか、もともとは水辺だったという場所が多いのだ。


泥水の上に棒を立てたら、倒れやすいだろう。
反対に、棒を立てたあと、地面をしっかりと固めたら、倒れにくいだろう。
これは想像に難しくないと思う。


では、その土地が水分を含んだ軟弱な地盤なのか、それとも堅い地盤なのか、どのように判断するべきか。私の住んでいる場所は、地震の揺れに強いのか。弱いのか。

まずは簡単に調べる方法が2つある。


1つは、地名。
少し前のブログでも書いたけれど、地名は先人たちからの情報の宝庫。災害地名などがあり、ご先祖さまは私達に、きちんと危険を教えてくれているわけです。
引越しをする前に確認すべき、呪術的なアレコレなど。

水気を含んでいる地名では、例えば、沼、池、袋など。反対に、根や台などは堅い地盤だったりする。詳細は、下記に例としてあげるような、地形関係の本で確認してほしい。


地名は災害を警告する ~由来を知り わが身を守る (tanQブックス)

あぶない地名 (災害地名ハンドブック)
地名は警告する: 日本の災害と地名

地名は、大きな地域名よりも小さな地域名のほうが良いと思う。町名よりは、小字。でも、最近は小字が随分減ってしまった。私の住んでいる川口市でも、大字くらいは残っていたりするが、小字は住所として記入しないし、住んでいる人の大部分も、「あなたの住宅の小字は?」と聞かれても答えられないだろう。

土地の謄本などには記載されているが、それ以外ではゼンリンなどの住宅地図にあたるしかないかもしれない。バス停などでチラホラと残っているのも見かける。しかし謄本などで小字が残っていればまだいい方で、開発が進んでいるところでは、●丁目●番地などとなっていて、小字が完璧に消滅している地域もある。その割には、後から安易につけたイメージ地名がつけられていることもあり、とても残念だと思う。


地盤について知るもう1つの方法は、地域のハザードマップを確認するという方法。
ま、これが一番簡単な方法だと思う。
大体、どの自治体でもハザードマップを作っているのではないか。

例えば、私の住む川口市であれば、
川口市地震防災ハザードマップ
で、地域ごとの揺れやすさや、液状化のリスクなどが記されている。

先の関東大震災で、特に火災などで大きな被害の起こった東京都では、あわせて火災の危険度も掲載されている。
地域危険度マップ(東京都)

というか、国土地理院の地図を見れば、全国の色々な土地の性質がとてもよくわかる。時間があればいつまで見てみても飽きない。


上で紹介したのは、自分自身で調べる方法。最終的には、専門家に頼らざるを得ないと思う。地盤が弱い地名だとしても、家の基礎はしっかりしているかもしれないし、過度に不安がる必要はないだろう。


しかし、地名は1つのヒントである。


関東大震災の際、私の住む川口市の、低地で田園の多かった某地帯では、「パタパタと」家が倒れていったらしい。また、旧浦和市などの文献を見ても、地域によって被害の程度は大きく異なる。揺れやすさだけでなく、建物の密集率によっては、火災の危険度も重要だと思う。


関東大震災が起きたとき、東京から少し離れた浦和には、都内から多くの避難者がやってきたらしい。そして、浦和からも都内で巻き起こる火炎の煙が確認され、かすかに悲鳴も聞こえてきたという。恐ろしい状況だ。

やがて来る巨大地震は、私達の人生に大きな影響を及ぼすだろう。その時のために、最低限の備えはしておきたいところだ。

地名やハザードマップなどについての確認は、自宅だけでなく職場やよく行く場所のものも確認した方がいいかもしれない。

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