といっても、本物の山ではなく、富士山を模したミニチュア富士のことで、江戸時代に人気の出た富士塚のことである。
東京23区にもたくさんあって、その中の1つ、文京区駒込にある富士神社に先日行ってきた。
駒込の富士神社。駒込は一富士二鷹三茄子が揃っている。1629にこの地へ。もとは前方後円墳だったらしく、1360年前後には既に富士塚と呼ばれていたとか。 pic.twitter.com/e5GYxWy4fJ
— 上根 又三郎 (@k_matasabur) 2013, 11月 27
なかなかの大きさで、狭くて急な階段を上ると頂上部分はかなり広い。
お鉢めぐり(山頂を一周すること)はゆったりとできます。
高齢者や足の不自由な人だと、登るまでが大変かな。
この富士神社はもともと旧本郷村(東大の方)にあって、寛永六年(1629)にここに移ったという。
ではその時に富士塚も盛られたのかというとそうではなく、もともとが前方後円墳だったらしい。古墳の上に神社を築くというのはよくあることだ。
たとえば、よく鎮守の杜(もり)などと言われるが、もとは、供養のために遺骸の上に土を盛り、そこに大きくなる木を植えるという民俗から、「土を盛る」から「木」の方に視点が移り、モリという語が形成されたのではないか、という説もある。
民俗神の系譜―南九州を中心に (1981年)
日本各地にあるモリという聖地を考えると、古墳の上に社が建てられるというのは自然な成り行きではないだろうか。
ところで、初夢に見ると縁起がいいと言われることわざで、「一富士二鷹三茄子」がある。江戸時代、駒込にはこの全てがあると言われていた。
一富士の富士は言うまでもなく、先の富士神社こと富士塚。
二鷹の鷹は、かつて鷹匠屋敷が現在の駒込病院のあたりにあったという。
三茄子のナスは、江戸時代には駒込ナスとして大変有名だったらしい。
現在、鷹匠屋敷と駒込茄子の姿は消えてしまったが、富士の山だけは今も立派にそびえ立つ。
もうすぐ1年が終わる。
いい初夢が見られるよう、駒込富士神社に初詣に行かれてはどうだろうか?
JR山手線、もしくは南北線「駒込駅」から徒歩10分くらいかな。ちょっと歩きます。
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