今日は野暮用があり、六本木⇔赤坂のあたりをうろちょろしていた。
六本木といえば日本を代表する国際的繁華街だが、むろん私の出没する場所はニギヤカサが通常のそれらと異なる。ひっそりとした場所を好む私は、自然と木々の見える場所へど移動していく。
そう、乃木神社に寄ってきました。
六本木ミッドタウンの北。
乃木坂駅ちかくに、乃木神社はある。
乃木神社とは、言うまでもなく明治の軍人、乃木大将を祀る神社だ。
明治天皇崩御の際に、奥様とともに自刃。夫妻が自刃した屋敷の隣に、乃木神社はある。
乃木坂というくらいだから、ここは坂道になっている。乃木坂と名付けられる前は、幽霊坂とよばれていた。赤坂・六本木界隈は坂道が多い。
ご祭神は無論、乃木夫妻。
お参りをして、神社の屋根を見て、違和感を感じた。
「あれ?・・・この神社、女性神を祭っていることになっているのか?乃木夫妻なのに・・・!?」
ところで、1つ前のブログ記事で「伊勢神宮の天照大神は男性神という噂がある」ということを書いた。
理由はいくつかあり、例えば有名な天岩戸の話で出てくる岩戸。重たい岩の戸なのだが、それをどけるためには力持ちのカミ、天手力男命の力が必要だった。ところが、天照大神は外のどんちゃん騒ぎが気になり、あまりに簡単にその岩戸を開けてしまう。ひょっとして怪力?しかも外でストリップしているのが気になってしまうなんて、まるで男みたいじゃないか・・・
といったような神話からの感覚的な不自然さ、その他、斎宮にまつわる伝承などに、男を思わせる部分がある。
それ以外にも、これは天照ではない外宮の話になるが、外宮も食物をつかさどる女神のはずだが、その社の千木・鰹木が男神をあらわしている、というような不思議さがある。
千木・鰹木というのは、神社の屋根の上にある木の組み合わせ(のようなもの)だが、千木の形状、鰹木の数によって、その社で祀られているカミが男性神か女性神かわかる、という見方がある。
例えば、千木が水平に削られていれば女性神、垂直であれば男性神。鰹木が偶数なら女性神、奇数なら男性神。
となる。
これが、なぜか女神を祀る伊勢神宮の外宮で、千木・鰹木ともに男性神を示しているのだ。
伊勢の謎は深い・・・。
ここで乃木神社の話に戻るが、乃木神社の社の千木・鰹木が、女性神を示しているのだ。
千木は内削ぎ(水平)で、鰹木は6本、つまり偶数。
夫妻なのに?
まあ、千木・鰹木の見方(というか法則)は完璧なものではなく、例外があると言われている。
他の神社にも、どうように祀られている祭神と千木・鰹木の解釈が合わない例はある。
しかしそんな時、
「これには何か理由があるのではないか?」
そう考えられるようになると、神社まわりがより一層楽しくなる。
「もしかして、祭神の交代があったのではないか?」
「そもそも祀られていたカミは、異なるのではないか?」
「今以上に信心深い、昔の人々が、いい加減なことをするわけがない」
「何か理由があるはずだ」
「もしかして、境内に謎をとく鍵があるかもしれない・・・!!」
なんてね。
いい頭の体操になりますよ。
無論、一気に飛躍して空想の世界まで飛んでっちゃうと問題かもしえませんが・・・。
謎が残っているのって、楽しい。
日本の神社、神様には、謎がいっぱいである。
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