2013年6月20日木曜日

足立区の平野神社

平野神社という、鳥居もない小さな神社が東京の足立区にある。

足立区役所から徒歩10分ほど。
最寄りの駅からだと、徒歩20分はかかるだろう。

駅から離れた住宅地のなかに、静かに鎮座している。

祭神は猿田彦。


この平野の地は、各村の飛び地の集まりだったらしい。
故に、村の土地の神様、鎮守の神というのがなかった。

とはいえ、先祖代々、昔からここに人は住んでいる。

だから、この村の人たちは自分達にも鎮守の神社、村社が欲しいと願った。

そこで、昔からあった庚申堂の建て直しにともない、自分たちの神社をつくるために奔走したらしい。そしてこの平野神社ができあがった。


自分達の神社、村の鎮守が欲しいという気持ちは、今の現代に生きる私たちにはわかりにくいポイントかもしれない。

しかし、ご先祖様達がかつて願ったその強い想いは、今の現地で改めて再燃しているらしい。この地域の周辺を歩くと、神輿をかつごうとか、地域活動に参加しようという呼びかけだとか、地域社会の絆を強めるような呼びかけ、動きがあちこちに見られた。


今日、6月20日は梅雨らしい雨が降っていた。
私は東武線の梅嶋駅から歩いて平野神社まで行き、お参り。
ちょっとしたきっかけで、近隣に住む方からお話を聞く機会を得た。

この平野神社、前身となった庚申堂は、現平野神社よりも少し北寄りにあったらしい。
いま、その場所は住宅になっていた。

更に詳しい話は、●●さんに聞くといいと教えてもらった。
この●●さんは、かつてこの辺り一帯の土地を広く所有していたらしい。

しかし、元来小心者の私は、このような雨の日に見知らぬ個人宅にお邪魔するのは迷惑なのではないかと恐縮し、今日のところは遠慮することにした。

せめて、晴れた日に再訪しよう。

自分達の土地の神様、鎮守の神社を持つということは、どのような意味があったのか。
それを実感レベルで感じ取るのは難しい。

が、そのような強い想いがかつてあったのだ。
そう願う、何がしかの理由が、昔の人々にはあったのだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿